上空に浮かんでいる雲を眺めていると、ゆっくりと雲が動いているのを見ることができます。
「雲ってどれぐらいの速さで動いてるのだろうか」と考えたことがある人は多いと思います。
雲の速さと風には関係性があるのを知っていても、雲の速さと天気にも関係性があるのをご存知でしょうか。
この記事では、
- 雲の速さ
- 雲の速度と天気の関係性
について説明したいと思います。
雲が動くには
雲は上空に浮かんでいるので、上空を吹いている風の影響を受けて動くことになります。
西から東に向かって吹く偏西風は、上空10000m付近で吹いている風なので、地表付近で感じることはありません。
地表付近でまったく風を感じない時でも、上空では風が吹いていることがあるので、雲だけが動いているように見えるでしょう。
上空で吹いている風が弱ければ、雲の動きもゆっくりとした動きになります。
雲の動きは、風が必要であり、雲の速度は風速に関係していることになります。
雲の速度
雲は風と一緒に動くことになるので、風速によって、雲の速度は様々です。
風速は、天気や季節によって様々であり、雲の速度にも影響することになります。
風は、気圧が高い所から低い所に向かって流れていくので、気圧差が激しいほど風は強くなります。
春夏秋冬における雲の速度は、天気によっても左右されるでしょうが、どれぐらいなのでしょうか。
[box class=”box26″ title=” “]
- 春の雲
- 夏の雲
- 秋の雲
- 冬の雲
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の速度について、説明したいと思います。
春の雲の速度
春の雲は時速30~50kmであり、「春一番」などの風の強い日には、時速が50kmを超えることもあります。
春一番とは、立春を過ぎて初めて初めて吹く、強い南寄りの風となります。
夏の雲の速度
夏の雲は時速20~30kmですが、台風が到来すると、時速は100kmを超えることもあります。
夏は初夏から盛夏にかけて、天候が変わりやすいので、雲の速度も変わりやすいのが特徴です。
秋の雲の速度
秋の雲は時速30~50kmですが、夏同様に台風の到来があると、時速は100kmを超えることもあります。
冬に近づくにつれて、風が強くなってくる傾向があるので、冬寄りの雲は速度が速くなってきます。
冬の雲の速度
冬の雲は時速50~70kmであり、激しい気圧差により、時速は100kmを超えることもあります。
強く吹き付ける冬の北風が、雲の速度を速くするので、冬の雲は他の季節よりも速い特徴があります。
雲の速度と天気の関係
雲には様々なものがあり、「雨雲」や「雷雲」のように、天気を崩す要因となる雲もあります。
天気の変化は、空気の流れが重要であり、雲の動きから空気の流れを確認することも可能です。
雲の速度において、空気の流れが決まる要因には2つのものがあります。
[box class=”box26″ title=”空気の流れが決まる要因”]
- 高気圧
- 低気圧
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空気の流れが決まる2つの要因について説明したいと思います。
高気圧
高気圧の部分は、周囲よりも気圧が高く、空気が濃いのが特徴です。
高気圧の周囲にある気圧の低い部分は、高気圧よりも空気が薄いので、空気が濃い高気圧から空気が低い部分へ流れていきます。
高気圧は、空気が低い部分へ空気を流し込んでいくので、空気の流れにおいて重要です。
しかし高気圧の部分は、低気圧の方へと空気を流すため、空気が無くなってしまいます。
そのため、高気圧側でも空気を取り込もうとする力が発生します。
その結果、空気が無くなった高気圧の部分は、上空から空気を取り込もうと下降気流を生み出すことになるのです。
下降気流は、高気圧の部分に雲があっても、雲を地表へと運び散らせてしまいます。
高気圧になることにより、上空の雲は無くなるので、晴天になる前兆だといえるでしょう。
低気圧
低気圧の部分は、周囲よりも気圧が低く、空気が薄いのが特徴です。
低気圧の周囲にある気圧の高い部分は、低気圧よりも空気が濃いので、空気が薄い低気圧へ空気が流れ込んできます。
低気圧に流れてぶつかり合った空気は、上昇気流を発生させ、雲の発生源となるでしょう。
上昇気流は、空気中の水蒸気を上空へと運び、水蒸気を微小な水や氷粒に変化させます。
上空で変化した微小の水や氷粒は集合し、雲へと成長していくことになります。
成長した雲が動くのは、空気の流れが要因であり、空気の流れは気圧差がもたらすものです。
雲の速度は低気圧と高気圧の気圧差による要因が大きく、距離が近づくほど、速くなる特徴があります。
低気圧によって急激に発達した雲は、雨や雪を降らせる要因になるので、天気が崩れる前兆だといえるでしょう。
まとめ
雲の速度は、風速と密接な関係があり、季節や天候によって様々だといえます。
雲の有無は、天候に影響することもあり、雲の速度は天候を予測する上で必要です。
雲の速度は、高気圧と低気圧の気圧差によって生じる空気の流れが重要だといえます。
空気の速度を意識することにより、気圧による天気の変化を予測することも可能になると思います。
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