雪はどうして降るのか?|その仕組みを徹底解説

雪,降る,仕組み

冬になり寒くなってくると雪が降ってきます。

とても幻想的できれいですが、「今日はとても寒いのにどうして雪が降らないのだろう」と思ったことはありませんか?

そこでここでは雪がどうして降るのか、その仕組みを解説します。

雪とは?

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そもそも、雪とはなんでしょう。

雪は簡単に言うと、小さな氷の粒が水蒸気とくっつき大きく成長したものです。

雪が降ってくる雲は小さな水の粒できています。

それが気温0度以下の状況で小さな氷の粒となり、その粒のまわりに空気中の水蒸気がくっつくことでだんだん大きく成長し雪となります。

ちなみに、雪が白いのは太陽の光をほとんど吸収せず散乱しているためです。

大量に積雪した場合には、青みがかって見えるそうです。

雪が降る仕組み

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雪というものがどのようなものか、だいたい分かりましたか?

では、どのように水蒸気が氷の粒となり、雪が作られ地上へと降ってくるのか、その一連の過程を具体的に解説します。

①水蒸気を含む空気の上昇

前述したとおり、雪を降らせる雲が作られるには水分、つまり水蒸気が必要です。

しかし、地上の空気は気温が高く水蒸気が豊富であるのに対し、上空の空気は気温が低いため水蒸気の割合は低くなっています。

そこで、地上の豊富な水蒸気を上空に持ち上げるために、上昇気流という風の力が必要です。

上昇気流は寒冷前線が暖かい空気を押し上げたり、低気圧のほか強い日差しによる温度差によって発生します。

そうして発生した上昇気流に乗っかることで、地上であたためられた空気が水蒸気とともに上空へと上昇するのです。

②水蒸気が氷の粒に変化

上昇した空気は気圧の関係で膨張し温度が下がり、それまで見えない形になっていた水蒸気が水や氷となって出てきます

すると、その場にいられなくなるので、空気中のちりなどの周りに集まることで水滴や氷の粒となります。

この時点では0.02mmから0.2mmととても小さく、目には見えない粒が集まったものが雲です。

このとき、気温が0度以上のときには雲の粒はすべて水滴ですが、0度以下のときには水滴に混ざって六角形の氷の粒が形成されます。

一般的に雨雲や雪雲と呼ばれる雲があるのは、上空2000m~7000mの間の中層部です。

③氷の粒の成長

氷の粒は表面に周囲の水蒸気がくっつくことにより成長していきます。

その際、氷の粒は水滴が成長するよりも非常に速い速度で成長するのです。

雪の結晶の独特な形はこのようにして形作られます。

結晶の形は周囲の温度や水蒸気の量によって決められ、みなさんが思い浮かべる樹枝型の結晶はー15度くらいの温度でうまく成長したものです。

つまり、雪の結晶の状態によってそれが生成された時の大気の状態が把握できるのです。

④地面への落下

こうして成長を続けた氷の結晶はしだいに重さを増していき、上昇気流にのって浮けなくなると地面へ落下を始めます。

その間に空気中の水蒸気とくっついたり、ほかの結晶とぶつかり合ったりすることによってより大きく成長していきます。

こうして地上にたどりついたものが雪というわけです。

ちなみに、かみなり雲のように雲の中の上昇気流が強いときには、氷の粒がより長く浮遊を続けることがあります。

すると、氷の粒は過冷却状態となった水滴とぶつかり合って凍り付く形で成長していきます。

こうしてできた氷の粒が落下してくると霰(あられ)となり、より大きく成長していくと雹(ひょう)となるわけです。

かみなりは、この氷の粒同士のぶつかり合いが繰り返されることによって発生します。

雪が降るための条件

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日本海側の西日本で雪が降りやすいのは、冬特有の北西季節風が原因です。

季節風が日本海上のあたたかい空気中の水蒸気を運び、中央の山脈にぶつかって上昇し雪雲となります。

2~4月ごろになると、南岸低気圧によって関東地方などの太平洋側に雲が作られます。

日本海側の冷たい空気があたたかい低気圧の前線とぶつかることによって上昇気流が発生し、雲となるのです。

このとき、

  • 上空1500m付近の気温が-6度以下
  • 地上の気温が3度以下

のときに雪になりやすいといわれています。

とても寒いのに雪ではなく雨が降るのは、単純に途中の気温が高くて雪が解けているためです。

具体的には気温が0度より高いと雪が解け始めて、雨になったりみぞれになったりします。

ただし0度以上であっても、湿度が低い場合には落下中の雪が蒸発することで周囲の気温を下げるため雨に変わりづらく、雪になりやすいといわれています。

まとめ

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雪は幻想的できれいですが、このようにしてみると自然界の仕組みに驚かされますね。

これらの仕組みを知ったうえでもう一度雪を見ると、今までなんとなく見ていた雪がまた違ってみえます。

また、雪が降る仕組みを知っておくと、どのようなときに雪が降りやすいのか天気予報ほどでないにしろ見当が付けられるようになります。

雪の対策を考える際に便利かもしれませんね。

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