雪が降ると気になるのが、降った雪が積もるのかどうかですよね。
雪が積もると雪で遊べるので楽しめる一方、交通や移動に影響するのでほとんどの人が関心を持つ出来事だと思います。
そんな皆さんが気になる雪が積もるメカニズムや条件を解説します。
雪とは?
まず、積もる仕組みを知る前に雪とは何かについて知っておきましょう。
雪とは、簡単にいえば氷の結晶に水蒸気がくっついて成長したものです。
雪が出来る仕組みはおおよそ雨と同じで、ざっくりいえば上空の気温が
- 0度以上であれば雨
- 0度以下であれば雪
となります。
基本的に上空は温度が低いので、雲の中では雪であることが多いです。
それが地上に到着する際に、水であるか雪であるかが雨と雪の違いなのです。
雨と雪が混ざって降ってくるとみぞれとなり、氷の結晶が凍って落下してくるとあられやひょうになります。
雪が積もるための3つの条件
雪が積もるためには、大きく3つの条件が重要な要素となっています。
- 気温
- 地面の温度
- 降雪量
これらの条件により、雪が積もったり積もらなかったりするわけです。
①気温
言うまでもなく、雪は気温が高いと解けて積もりません。
一般的に平野で雪が降る条件は
- 上空1500m付近の温度が-6度以下
- 地上の温度が3度以下
とされています。
ただ、空気が乾燥している場合にはもう少し高い気温であっても雪になりやすいです。
だいたい気温が0度付近から雪が積もりはじめ、-1度を下回るとより深く積もります。
上空5500m時点の気温が-36度を下回ると大雪になる可能性が出てきます。
天気予報で上空の寒気の温度を取り上げるのには、そういった要因もあるのです。
気温が下がるに従って積雪深は指数関数的に増えていきますので、3つの中で一番大事な要素といえるでしょう。
②地面の温度
もちろん、地面の温度も低い方が降った雪が解けずに積もりやすいです。
地面の状態や性質、土かアスファルトかなどによって、温度が変わってきます。
つまり、土の地面には積もっているけど、アスファルトにはあまり積もっていないというようなことが起こるのです。
しかし、雪が地面に到着して蒸発した際に地面の温度を奪いますので、雪が降り続けるに従って地面の温度は自然と下がっていきます。
また、地面は保温性があるので、気温や雪によって下がった地面の温度に一定量の積雪があれば、どんどん積もっていきやすいです。
③降雪量
気温が同じであるならば、降雪量に比例して積雪深が増えていきます。
つまり、完全に雪が解け切ってしまう前に更に雪が積み重なっていくことによって雪が積もっていくのです。
短時間に大量の雪が降るどか雪がその典型例ですね。
あまり雪が降らないような温暖な気候の地域で雪が積もるには、これが重要な要素になってきます。
もちろん、降雪量が同じであるならば気温が低いほど雪が解けにくいので、降雪量が少なくとも相当積もりますよ。
雪の種類は関係あるのか?
雪の種類と雪の積もりやすさが関係あるのかというと、一応関係します。
雪の種類は雪が降るときの温度や湿度によって分けられ、慣習的に以下の7つに分類されます。
- こな雪
- たま雪
- はい雪
- わた雪
- もち雪
- ぼたん雪(ぼた雪、べた雪)
- みず雪
このうち、積もりやすく解けやすいのがぼたん雪、積もりにくく解けにくいのが、こな雪です。
ぼたん雪は、比較的気温が高く湿気が多いときに降る、水分が多く粒が大きい雪です。
水分が大きいとほかの雪とくっつきやすいので、雪だるまを作るのには最適ですよ。
また、ひとつひとつが大きい粒であるため積もりやすくはあるのですが、水分が多く気温が高いときに降りますので、解けやすい雪となります。
対して、こな雪は寒冷な地域、特に海から離れた内陸の山間に多い、さらさらとした粉末状の乾燥した雪です。
乾いていますので、軽く細やかな雪がふわふわと降ります。
転んだ際に痛くなく、圧雪されると非常に滑りやすくなるので、スキーで滑る際にはぴったりの雪質となりますよ。
こな雪は、積もりにくくはあるのですが気温が低い時に降る雪ですので、解けにくく長引くと積もっていきます。
つまり、一時的にはぼたん雪が積もりやすくはあるのですがすぐに解けてしまい、粉雪は積もりにくくはありますがなかなか解けないので、どんどん積もっていくということです。
まとめ
雪が積もるかどうかは、基本的に気温が大事です。
気温が低ければ雪は解けずに積もりますし、高ければ解けて積もりにくいです。
それと、偏西風の関係で日本海側では雪が降りやすく、太平洋側では降りにくいといった事情もあります。
もちろん、そればかりではありませんが、一つの目安にはなると思います。
雪が積もるというのは、冬の一大イベントであると同時に一大事件でもありますよね。
雪遊びを楽しめる反面、交通や移動の障害になりますし、ひどいときには事故にまで発展してしまいます。
このように雪が積もる仕組みを知れば、ある程度心構えはできるでしょうし、事前に対策を取れる余裕が生まれるでしょう。
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