「梅雨」はどんな雨?|由来や類語も解説

春が終わり、本格的な夏に入る前に訪れる「梅雨」。
「梅雨」の時期は、雨の日が多く、空気もジメジメとしていて、なんだか気分まで憂鬱になりがちですよね。
1年の中で「梅雨」が一番苦手という方もいるのではないでしょうか。
あなたは、そんな梅雨についてどれくらいご存じですか?
「雨がたくさん降る時期」ということは知っていても、「なぜ雨が多く降るのか」、「なぜ梅雨と書くのか」など、知らないことが多いかもしれません。
そこで今回は、
「梅雨」とは
どうして雨が多くなるのか
「梅雨」の由来
「梅雨」の降る時期
「梅雨」の類語
などについて詳しく紹介します。

「梅雨(つゆ)」とは?
「梅雨」とは
北海道と小笠原諸島を除く日本
朝鮮半島南部
中国の南部から長江流域にかけての沿海部
台湾
など、東アジアの広範囲においてみられる特有の気象現象で、雨季の一種です。
日本の梅雨は、春から夏に変わる過程で、その前後の時期と比べて雨が多くなり、日照りが少なくなる特徴を持っています。
「梅雨」は、寒気団と暖気団という2つの異なる性質を持つ気団が激しくぶつかることで起こります。
この2つの気団は入り混じることなく、境目に前線(梅雨前線)ができることで


強風
などの悪天候を40日前後もたらすのです。
また、「梅雨」の時期の雨は、私たちの生活や草木などにとって欠かせないものであると同時に、時に災害をもたらすこともあります。
ここ数年、梅雨の時期の大雨により全国各地で、
洪水
河川の氾濫
土砂崩れ
などの自然災害が数多く発生するようになりました。

「梅雨」の由来
「つゆ」はなぜ「梅雨」と書くのか疑問に思ったことはありませんか?
「梅雨」に「梅」の漢字が使われた由来には所説あります。
例えば、
中国の揚子江周辺では、梅の実が熟す頃が雨期にあたることから
この時期は、湿度が高くカビが生えやすいことから「黴雨(ばいう)」と呼ばれ、これが同じ音の「梅雨」に転じた
この時期は、「毎」日のように雨が降ることから、「梅」の字が当てられた
という説があります。
また、中国から伝わった時「梅雨」は「つゆ」ではなく、「ばいう」と読まれていました。
日本では、江戸時代あたりから「梅雨」を「つゆ」と読むようになったと言われています。
その由来は、
6月~7月は雨が多く降り、木々に「露(つゆ)」がつくことから、「梅雨(つゆ」と言うようになった
梅の実の成長には雨が必要不可欠ですが、梅の実が熟し潰れる時期でもあることから、「漬ゆ(つゆ)」が「梅雨(つゆ)」になった
などがあります。

「梅雨」の降る時期
「梅雨」は、6月から7月にかけて降ります。
梅雨の時期には、日本付近に「梅雨前線」と呼ばれる前線が停滞し、ぐずついた天気が続きます。
梅雨入りや梅雨明けの日は、「〇月〇日」というような明確なものはありません。
これは、梅雨前後の移り変わりの期間が数日あるからです。
このため、梅雨前後の移り変わりの中日をもって「〇月〇日頃」と表現します。
「梅雨」の類語
「梅雨」は6月から7月頃に降り続く長雨、または、その頃の季節のことを指します。
では、「梅雨」と同じような「長雨」の意味を持つ言葉には、どのようなものがあるか紹介します。
梅雨(ばいう)・・・6月から7月頃に降り続く長雨、また、その頃の季節のこと
五月雨(さみだれ)・・・陰暦5月(現在の6月から7月)頃に降り続く長雨のこと
山茶花梅雨(さざんかつゆ)・・・秋から冬にかけて降る長雨のこと
すすき梅雨(すすきつゆ)・・・秋にかけての長雨のこと
菜種梅雨(なたねづゆ)・・・菜の花が咲く頃の3月から4月にかけての長雨のこと
梅霖(ばいりん)・・・梅雨・五月雨と同じ意味で、季語として用いられる
麦雨(ばくう)・・・麦の熟す6月から7月に降る長雨のこと
返り梅雨(かえりづゆ)・戻り梅雨(もどりつゆ)・・・梅雨があけたにもかかわらず、また梅雨入りしたかのようなぐずついた天候になること

「梅雨」の例文
「梅雨」は季節を表す言葉でもあり、手紙やメールの挨拶文としても使うことができます。
「梅雨」を使った時候の挨拶文や結びの例文を紹介します。
挨拶文
梅雨の季節となりました。
梅雨晴れで、夏本番を思わせる暑さとなりました。
ようやく梅雨もあがり、気持ちのいい青空が広がっています。
結びの文
梅雨明けにお会いできるのを楽しみにしております
梅雨空が続きますが、健康には十分ご留意ください。
梅雨冷えの肌寒い日もありますが、風邪など引かれませんように。

まとめ
今回は「梅雨」について、詳しく紹介しましたが、いかがでしたか?
「梅雨」の時期は、雨の日も多く、ジトジトと蒸し暑い日が続きますが、草木や作物にとっては恵みの雨でもあります。
毎年やってくる「梅雨」について理解することで、少しでも「梅雨」の時期を楽しく過ごせるようにかもしれませんね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました