竜巻といっても、じつはたくさんの種類があります。
基本的に竜巻は、
- 発生場所
- 状態
によって大きく2つにわけられます。
また、竜巻に似ている現象もたくさんあります。
そこで今回は、
- 竜巻の概要
- 竜巻の種類
- 竜巻に似た現象
などについて、くわしく紹介します。
タイトル
竜巻とは
竜巻とは、積乱雲にともなう強い上昇気流により発生する激しい渦まきで、それが地上付近にまでのびたものです。
竜巻と台風は似ていますが、はっきりとした違いがあります。
それは、竜巻のほうが、
- 渦まきが小さい
- 移動する距離が短い
- 風がはるかに強い
- 進路が予想できない
ということです。
またたく間に、海や地上のあらゆるものを巻きあげるので、大きな被害をもたらします。
竜巻の風速は、最大で100m/秒程度と推定されています。
また、竜巻の寿命(継続時間)は、数分程度です。
竜巻の種類
竜巻には、さまざまな種類があります。
基本的に竜巻は、
- 発生場所
- 状態
によって、大きく2つにわけられます。
では、それぞれについてくわしく紹介します。
多重渦竜巻
英語で、Multiple vortex tornado(マルティプルボルテックス・トルネード)といい、複数の竜巻がまとまって発生している状態のことをいいます。
おもに、大型の竜巻のまわりに小型の竜巻が発生し、この状態になります。
衛星竜巻
英語で、Satellite tornado(サテライト・トルネード)といい、大型の竜巻のまわりに発生する竜巻のことです。
多重渦竜巻と衛星竜巻のちがいは、
[box class=”box26″ title=”多重渦竜巻 VS 衛星竜巻”]
- 多重渦竜巻:大型の竜巻にあわせて動いてる
- 衛星竜巻:それぞれ独立している
[/box]
ということで、衛星竜巻は勢力が弱いことが多いです。
水上竜巻
英語で、Waterspout(ウォータースパウト)といい、竜巻が水面に達しているものです。
また、水上で発生した大型のつむじ風も、水上竜巻に含まれることがあります。
水上竜巻は、別名「海上竜巻=Seaspout(シースパウト)」ともよばれます。
陸上竜巻
英語で、Landspout( ランドスパウト)といい、竜巻というとこれをさすことが多いです。
名前のとおり陸上で発生する竜巻で、別名「チューブ型砂塵竜巻」ともよばれます。
空中竜巻
英語で、Funnel aloft(ファネルアロフト)といい、渦まきの下端が空中にあって、
- 地上
- 水上
についていない竜巻のことをいいます。
竜巻にふくめない場合もありますが、
- 構造
- メカニズム
は竜巻とおなじです。
竜巻に似た現象
竜巻に形などが似ていますが、
- 発生のメカニズム
- 被害の規模
などがまったく違う現象があります。
漏斗雲(ろうとうん)
竜巻がおこったときに発生する雲で、竜巻のもととなる雲の下から、竜巻とともに地表にむかってのびてくるように発生します。
漏斗雲の由来は、
- 上が太い
- 下が細い
ため、かたちが漏斗のように見えることからきています。
また、漏斗雲のように見かけのはっきりした竜巻のほうが強い気がしますが、煙の柱のように見える竜巻のほうが、勢力がつよいことが多いです。
冬季水上竜巻
英語で、Winter waterspout(ウィンターウォータースパウト)といわれ、冬場に、あたたかい水面と冷たい空気が接して発生します。
特徴は、雪が降っているときにおこることが多いことです。
冬季水上竜巻は、
- 形状
- 構造
は竜巻とよく似ていますが、積乱雲などがなくても発生するメカニズムは、竜巻とは異なっています。
つむじ風
正式名称は、塵旋風(じんせんぷう)で、見かけは竜巻に似ていますが、竜巻とは全く異なる気象現象です。
つむじ風が発生するのは、
- 雲の少なく晴れているとき
- 地表ちかくの空気の温度が温められたとき
で、発生時の被害は、たとえば、
- 校庭のテントがとばされる
- サッカーゴールがこわれる
といったような程度で、竜巻とくらべてはるかに小さいです。
また、つむじ風は火星でも観測され、地球以外の惑星でも気象条件がそろえば発生することがわかりました。
まとめ
竜巻とは、積乱雲にともなう強い上昇気流により発生する激しい渦まきのことで、
- 発生場所
- 状態
によって大きく2つにわけられることがわかりました。
そして、竜巻の種類には、
- 多重渦竜巻
- 衛星竜巻
- 水上竜巻
- 陸上竜巻
- 空中竜巻
の5つがあり、竜巻に似た現象には、
- 漏斗雲
- 冬季水上竜巻
- つむじ風
の3つがあることがわかりました。
竜巻や竜巻に似た現象の
- 特徴
- ポイント
などを把握することで、いざというときに役立つかもしれませんね。
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