太陽の光を浴びると、気持ちがよいですよね。
しかし、気になるのは紫外線。
日本の紫外線量は年々増加しており、過度に紫外線を浴びると、
- 日焼け
- しみ
- しわ
など、人体にさまざまな悪影響をもたらします。
また、紫外線を浴びることで、皮膚に
- かゆみ
- 湿疹
などのアレルギー症状がでる人がいます。
これを「紫外線アレルギー」といい、紫外線アレルギーの原因にはさまざまなものがあります。
また、誰にでもおこりうるアレルギーともいえます。
もし突然、紫外線アレルギーの症状がでたら、いったいどのように対処すればよいのでしょうか。
そこで今回は、
- 紫外線の概要
- 紫外線アレルギーの概要
- 紫外線アレルギーの原因
- 紫外線アレルギーの症状
- 紫外線アレルギーへの対策
などについて、くわしく解説します。
紫外線とは
太陽の光には、
- 可視光線・・・目に見える光
- 赤外線・・・目に見えない光
- 紫外線・・・目に見えない光
があります。
紫外線は、その中でもっとも波長の短い光で、
- UVA
- UVB
- UVC
の3つからできています。
[box class=”box31″ title=”UVA(約400〜315nm)”]
- 地表にとどく紫外線の約95%をしめる
- 波長がながく、肌の奥の真皮とよばれる層まで到達する
- 1年を通して降り注いでいる
- 窓ガラスも通過するので、室内などの窓ぎわでも日焼けする
- 光老化を引きおこす主な原因
※光老化とは、シミ・シワ・たるみなどの肌老化のことです。
[/box]
[box class=”box31″ title=”UVB(役315〜280nm)”]
- 地表にとどく紫外線の約5%をしめる
- 直射日光にあたらなければある程度は防げる
- DNAに損傷をおよぼす
- 皮膚がんのリスクの増大
[/box]
[box class=”box31″ title=”UVC(約280nm未満)”]
もっとも有害ですが、オゾン層に阻まれ地上にとどくことはありません。
[/box]
紫外線によるアレルギーとは
紫外線アレルギーとは、紫外線にあたった皮膚の部分に、
- 赤み
- 湿疹
- かゆみ
などの症状があらわれるもので、日光アレルギー(=光線過敏症)とも呼ばれます。
紫外線アレルギーには、
- 遺伝性のもの
- 遺伝性ではないもの
があり、遺伝性でないものは、さらに、
- 光毒性:
光化学反応のみに生じるもの - 光アレルギー性:
光化学反応の結果、アレルゲン(アレルギー症状をひきおこす原因となる物質)がつくられ、アレルギー反応により症状がおこるもの
にわけられます。
そして、
- 症状のつよさ
- あらわれる期間
- 日光にあたっていない部分にあらわれる
など、個人差があります。
また、皮膚だけでなく、紫外線が目にあたることで、
[box class=”box27″ title=” “]
- 角膜に炎症をおこす
- 水晶体が傷つく
[/box]
など、たいへんな病気につながることもあるので、注意が必要です。
紫外線アレルギーの原因
紫外線アレルギーの原因は、
- 内因性
- 外因性
の2つにわけられます。
内因性のものには、
- 日光じんましん・・・日光を浴びてから、5から10分ほどで皮膚に症状がでる
- 多形日光疹・・・日光を浴びてから、30分から数時間で皮膚に症状がでる
- 慢性光線性皮膚炎・・・すこし時間がたってから皮膚に症状がでる
があります。
外因性のものには、
- 光線過敏型薬疹・・・薬剤を内服しているときに日光を浴びて発症する
- 光接触皮膚炎・・・原因物質が接触した部分や湿布をはった部分に日光があたり発症する
ものがあります。
光接触皮膚炎の原因物質には、
- 薬剤・・・非ステロイド系抗炎症薬
- サンスクリーン剤・・・オキシベンゾン類
- ヘアカラー・・・パラフェニレンジアミン
などが報告されています。
ほかにも、次のような食品を食べることで、アレルギーをひきおこすことがあります。
- きゅうり
- セロリ
- レモン
- オレンジ
- グレープフルーツ
などです。
これは、食品のなかにふくまれる「ソラレン」という成分が、紫外線に過敏に反応するからです。
紫外線アレルギーの症状
紫外線アレルギーの症状について紹介します。
紫外線のあたった皮膚の部分には、次のような症状があらわれます。
[box class=”box27″ title=”皮膚の症状”]
- 赤み:
皮膚に赤みがあらわれ、ムラになります。 - 湿疹:
鳥肌のようなこまかい乾いたぶつぶつや、あせものような湿疹があらわれます。 - かゆみ・かぶれ:
むずがゆいようなかゆさや、耐えられないつよいかゆさなど程度はそれぞれで、かくことでさらに悪化します。 - 水泡(みずぶくれ):
アレルギー反応がつよいと、湿疹などが悪化してみずぶくれができることがあります。
つぶれると、さらに痛みが増し、治るのに時間がかかります。 - じんましん:
ミミズ腫れのように、局地的にもりあがります。
[/box]
[box class=”box27″ title=”目の症状”]
目にあらわれる症状には、次のようなものがあります。
- 赤く充血する:
目に紫外線を浴びつづけると、涙液の分泌がへることで角膜の保護がうまくできなくなり、充血をひきおこします。 - 腫れ:
皮膚のうすい部分であるまぶたが腫れます。 - ゴロゴロする:
目にゴミが入ったようなゴロゴロした違和感がつづきます。 - 涙がでる:
太陽にあたると涙がでるしみるような感覚
[/box]
紫外線アレルギーへの対策
紫外線アレルギーをひきおこさないように、自分でできる
- 予防
- 対策
をご紹介します。
1番は、日光をなるべく浴びないことです。
外出するときは、
[box class=”box29″ title=”外出するときの紫外線対策”]
- ぼうし
- 日傘
- 長袖・長ズボンの洋服を着る
- サングラスをかける
- 日焼け止めをぬる
- 日焼け止めをこまめに(2,3時間ごと)ぬりなおす
[/box]
などの対策をし、紫外線から肌をまもりましょう。
日焼け止めをつかう場合、日焼け止めの成分が紫外線アレルギーの原因物質になることがあるので、次のようなことに気をつけましょう。
[alert title=”注意”]
- 敏感肌のひとは、紫外線散乱剤のみを使用したもの(ノンケミカル処方)を使う
- 自分にあった日焼け止めがわからない場合は、皮膚科医に相談する
[/alert]
また、日焼けをして赤くなってしまった場合、
[box class=”box27″ title=”NG”]
- こすったりしない
- 患部を冷やす(しっかり炎症をおさえる)
- たっぷり保湿する
[/box]
ことが大切です。
しかし、
[box class=”box9″]
- 痛みがある
- 水ぶくれができる
[/box]
など、紫外線アレルギーをひきおこした場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。
紫外線アレルギーには、さまざまな疾患がふくまれ、疾患ごとに
- 原因
- メカニズム
がちがいます。
重症化することがあるので、
[box class=”box29″ title=” “]
- 自己判断で市販薬をつかう
- 日焼けとおなじように軽く考えて放置する
[/box]
といったことはせず、医師の診察をうけることがよいといえます。
まとめ
近年では、年齢や性別にかかわらず、紫外線アレルギーを発症する人が増えています。
紫外線アレルギーは、ある日突然、太陽の光にあたっただけで症状がでることもあるのです。
これは、紫外線を浴びると、体内にアレルゲンがつくられ、身体をまもるために抗体をつくります。
しかし、抗体の限界をこえる大量の紫外線を浴びると、紫外線許容量をオーバーし、ある日突然アレルギー反応がでてしまうのです。
紫外線アレルギーは、1度発症すると完治させることは難しいとされていますが、
- 対策
- 予防
をしっかりすることで、
- 紫外線アレルギーをひきおこさない
- 症状を軽くする
ことができますよ。
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