冬場になると起こりやすい静電気、一瞬ですが「バチッ」と痛みを感じるのは不快ですよね。
「静電気でケガをすることはないし」と油断していませんか。
静電気は、場合によって
- 発火
- 爆発
の原因になり得ることもあるのです。
では、どういったときに静電気が大きな事故につながってしまうのでしょうか。
今回は、静電気の
- 影響
- 事故
- 対策方法
について詳しく解説します。
静電気をためやすい体質の方っていますよね。
この記事では、静電気を未然に防ぐ方法にもついても紹介していますので、興味がある方はぜひ最後までご覧ください。
静電気とは
そもそも静電気とはなんでしょうか。
静電気とは、「止まっている電気、つまり、物質内にたまっている電気」です。
もう少しくわしく説明すると、「物体が帯電している状態、または帯電している電気そのもの」のことをさします。
帯電という言葉は聞きなれないですよね。
物質に含まれている、
- プラス電気の割合が多くなることを「プラスに帯電」
- マイナス電気の割合が多くなることを「マイナスに帯電」
といいます。
すべての物質は、プラス電気とマイナス電気を同じ数だけ持っています。
それは、人間も同じです。
異なる2つの物質をこすり合わせると、物質に含まれるプラス電気またはマイナス電気がもう片方の物質に移動し、その帯電した状態のことを静電気といいます。
静電気による影響
静電気は「バチッ」と不快にさせられる以外にも大きな影響をもたらすことをご存じですか。
「何回掃除をしても、部屋の角にすぐホコリがたまる」と感じているあなた、それは静電気のせいかもしれません。
また、ガソリンスタンドで給油するときに「静電気除去パッドに触れてください」とアナウンスがありますよね。
聞きなれてしまって、面倒になっている人も多いのではないでしょうか。
じつは、これはとても大切なアナウンスなんです。
ここでは、静電気による
- 身の回りへの影響
- 静電気による事故
についてくわしく説明します。
身の回りへの影響
あなたの家のホコリやチリは静電気によって集まっています。
日常生活の中で、静電気を感じる場面はたくさんありますよね。
たとえば、
- 自動車のキーを差し込むとき
- セーターを脱ごうとしたとき
- ドアノブに触れたとき
など、「バチッ」と痛みをともない不快な気持ちにさせられるものです。
しかし、静電気は痛みを感じるものだけではありません。
家の中で風が吹くと、空気の摩擦が起こり、
- 壁
- 天井
- ドア
にホコリがくっつきます。
ホコリそのものが静電気を帯びているため、ホコリ同士がどんどん引き寄せ合い、大きなかたまりとなってしまうのです。
静電気による事故
静電気は、電流が小さいため危険なことはありませんが、
- 可燃性液体
- 可燃性蒸気
- 火薬
などを扱う場所で静電気が起きると、大事故につながる可能性があります。
たとえば
- ガソリンスタンドの引火事故
- 石油タンク爆発事故
- 集塵機での出荷事故
などです。
セルフ式のガソリンスタンドでは、給油を行おうとした運転手に帯電していた静電気が、給油口のキャップを緩めた瞬間にキャップ付近の車体金属部分に放電し、給油口から出たガソリンペーパーに引火した事故がありました。
「静電気除去シート」がいかに大切なものかがわかりますね。
また、鉄粉を扱う工場では、鉄粉とフィルターとの摩擦で静電気が生じ、出荷する事故が起きています。
静電気が起きる環境によっては大事故につながる可能性はじゅうぶん考えられます。
静電気への対策方法
静電気はなるべく起きないようにしたいものですよね。
対策方法としては、
- 人体を除電する
- 対象物を除電する
の2点が挙げられます。
では、静電気対策とは具体的にどのような方法があるのでしょうか。
ここでは、
- 乾燥防止
- 放電を促す
- 静電気の発生を防ぐ
の3点についてくわしく解説します。
乾燥防止
静電気が発生しやすいのは、湿度20%以下、気温20度以下のときです。
秋から冬にかけて静電気が起こりやすいのはこのためなんですね。
部屋を適度に加湿し、湿度を一定に保ちましょう。
また、こまめにハンドクリームを塗り、乾燥を防ぐことが大切です。
放電を促す
電気を通さないものにさわることで放電を促すことができます。
たとえば、
- 壁
- 木製家具
- 土
などです。
周りに人がいると、少し変な目で見られてしまう可能性は否めませんね。
静電気による不快感よりはダメージが少ないのではないでしょうか。
静電気の発生を防ぐ
日頃身に着けているものを工夫することで静電気の発生を防ぐことができます。
たとえば、
- ウール
- ナイロン
- アクリル
- ポリエステル
は静電気が起きやすいため、身に着けるのを避けるべきといえます。
洗濯をする際は、柔軟剤を使いましょう。
柔軟剤を使うと衣類の表面がなめらかに仕上がるので、摩擦が少なくなって静電気防止になります。
柔軟剤の成分は繊維の表面に電気を外に逃がす層を作るので、そもそも静電気がたまりにくいのです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
静電気は、部屋のホコリやチリを集める原因になるだけでなく、場合によっては
- 引火
- 爆発
などの大きな事故を引き起こすことがわかりました。
また、静電気対策として、
- 乾燥を防ぐこと
- 電気を通さないものにさわること
- 服の素材を電気が通しにくいものにすること
の3点について説明しました。
あなたが日頃の生活を工夫するだけで、静電気を防ぐことができます。
静電気を未然に防ぎ、快適な生活を送りましょう。
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