【感電死しない?】静電気の電圧はどれくらいか徹底解説

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テレビをみていると、

  • かみなりに打たれて人が亡くなる
  • 充電器に濡れた手でさわって感電する

などのニュースは聞いたことありますよね。

一般的に、電気にふれると感電してキケンといわれますが、

  • 静電気ではなぜ感電死しないのか
  • 静電気で多少なりともケガをしないのはなぜか
  • ケガはしないくらいに電圧がひくいのか

と疑問に思ったかたがいるのではないでしょうか。

この記事では、

  • 静電気とはなにか
  • 静電気の電圧はどれほどのものなのか

解説します。

日常生活で感じる静電気は、そのときどきによって痛みの度合いはちがいます。

しかし、強い痛みを感じたとしても静電気で死ぬことはありません。

今回は、

  • どのくらいの静電気の電圧だと痛みを感じるのか
  • 静電気では死なない理由

についても説明します。

静電気とは

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そもそも静電気とはなんでしょうか。

静電気とは、「物体が帯電している状態、または帯電している電気そのもの」のことをさします。

帯電という言葉は聞きなれないですよね。

物質に含まれている、

  • プラス電気の割合が多くなることを「プラスに帯電」
  • マイナス電気の割合が多くなることを「マイナスに帯電」

といいます。

すべての物質は、プラス電気とマイナス電気を同じ数だけ持っています。

それは、人間も同じです。

異なる2つの物質をこすり合わせると、物質に含まれるプラス電気またはマイナス電気がもう片方の物質に移動し、その帯電した状態のことを静電気といいます。

静電気の電圧とは

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静電気の強さは、帯電している人の静電気の電圧の強さによって変わります。

「バチッ」と感じても、痛いときと痛くないときがありませんか?

それは、静電気の電圧の強さがちがうためです。

静電気の電圧が強いほど、痛みが大きいものになります。

したじきを頭にこすり付けて、髪の毛を逆立てて遊んだ経験はありますよね。

このとき、したじきがもつ静電気の電圧は10キロボルト以上にもなっています。

しかし、そのしたじきを手でさわっても静電気がおこらないのは、したじきが絶縁体(電気を通さないもの)であるためです。

そのため、したじきにたまった静電気が人に移動することができません。

ちなみに:静電気の電流はどのくらい?

静電気の電流は非常に小さいです。

たとえば、人がドアノブにさわったときに起きる電流は0.001アンペア程度です。

個人差はありますが、感電した際のからだへの影響は

  • 皮膚にキズができるのが0.01アンペア
  • けいれんが起こり、自由が効かなくなるのが0.02アンペア
  • 呼吸がとまるのが0.5アンペア
  • 感電死するのが0.1アンペア

になります。

静電気でどんなに高い電圧が発生しても感電しないのは、電流の値がとても低いからなんですね。

痛みを感じる静電気の電圧

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一般的にいわれている静電気の電圧は、数千から数万ボルトといわれています。

静電気は、思わず声が出てしまうくらい痛いときもあれば、「何かふれたかな?」くらいの小さな静電気もありますね。

では、痛みを感じる静電気の電圧とはどのくらいなのでしょうか。

1000ボルトから10000ボルトの静電気を手に受けた場合の症状は、

  • 1000ボルト…なにも感じない
  • 2000ボルト…指の外側にかすかに感じる程度で痛みはない
  • 3000ボルト…針に指を刺されたような感じでチクッとする
  • 4000ボルト…針に指をさされたような感じで少し痛む
  • 5000ボルト…手のひらからひじ、手首までが痛む
  • 6000ボルト…指に強い痛みを感じ、腕のうしろがわが重くなる
  • 7000ボルト…指や手のひらに強いしびれを感じる
  • 8000ボルト…手のひらからひじ、手首までがしびれる
  • 9000ボルト…手首に強い痛みが出て手がしびれる
  • 10000ボルト…手全体に痛みと電気が流れる

つまり、わたしたちが日頃感じている静電気は、3000ボルトくらいの電圧があるといえます。

とくに冬場、乾燥している環境だと少し身体を動かすだけで、数千から数万のとても高い電圧の静電気が発生してしまいます。

人間は、静電気を発生させやすいため、常に静電気の帯電をゼロにすることは難しいのです。

静電気では死なない理由

あたりまえですが、静電気を受けて死ぬ人はいません

しかし、「なんで電気を受けているのに死なないの?」と問われると、答えるのは難しいのではないでしょうか。

静電気では死なない理由は、電流の通り道が違うことです。

感電死は、電流が心臓を通って流れることで心臓が止まることが原因です。

たとえば、ドアノブを握って静電気がおきたとき、電気がドアノブのほうに引き寄せられて手に集まります。

放電するときに、電気は手に集まっているので、電流は手とドアノブのあいだにしか発生していません。

つまり、心臓を通していないために死なないのです。

理由はもうひとつ、静電気のエネルギーが小さく、人にダメージを与えられないことです。

電気は、

  • 電圧
  • 電流

があって大きな電力となります。

静電気は高電圧ではありますが、電流はないに等しいといえます。

静電気を感じるのは一瞬ですよね。

心臓を止められるくらいの電流は数秒の時間が必要になります。

そのため、静電気の一瞬の電流では死には至らないんですね。

つまり、静電気では死なない理由には、

  • 電流の通り道が違うこと
  • 静電気のエネルギーが小さく人にダメージを与えられない

ことが挙げられます。

まとめ

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いかがだったでしょうか。

静電気とは、「異なる2つの物質をこすり合わせて、物質に含まれるプラス電気またはマイナス電気がもう片方の物質に移動したもの」を指します。

わたしたちが感じている静電気は3000ボルトくらいの電圧があるにも関わらず、静電気で人が死なないのは、

  • 電流が心臓を通ってないこと
  • 電圧は大きいが、電流がないに等しいため

の2点が挙げられます。

日常生活で体験することが多い静電気、不快ですが人体に影響があるような大きな問題にはならないことが分かったのではないでしょうか。

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